小さな巨人の描写力 SONY DSC-RX100 作例
前回、RX100の魅力を色々紹介しましたが、肝心の写りはどうなの?ということでいくつか作例をご紹介したいと思います。
ちなみに基本的にシャープネス-2のStandard撮って出しです。
まずは適当なスナップから。
錆びた扉の質感を上手に表現してくれています。影の部分も変にノイズっぽくならずセンサーの素性の良さがわかります。
28mm F3.5 SS:1/1600 ISO:125 このレンズ、F3.5が一番おいしい気がします。
なんてことない被写体ですが、空のグラデーションや鉄塔の先の一つひとつを細かく描写してくれています。周辺まで乱れのない画質はさすがです。
流石に一眼ほどの大きなボケを作ることは難しいですが、ワイド端でよることで明るいレンズならではのボケ味を楽しむこともできます。素直で癖のない良いボケ方です。
ちなみに初代のレンズは開放では結構滲む傾向があり、それはそれで味となります。
遠景はあまりわかりやすい作例をとっていなくて恐縮ですが、かなりの解像感を持っていると思います。
28mm F1.8 SS:1/40 ISO:125 素直に感度を上げるべきでしたね。
ただしワイド端開放では周辺にコマ収差が目立つので気になる場合はちょっと絞りましょう。幸い高感度にはかなり強い上、シャドー側のダイナミックレンジがAPS-C並みに広いのでアンダーに撮ってRAWで持ち上げることもできます。
100mm F4.9 SS:1/125 ISO:160
ワイド端の作例ばかりだったのでここでズーム。広角側と比べ絞りによる描写の変化が少ないので開放から使っていけますが、ちょっと絞ったほうがキリッとします。(そもそもテレ端は暗いけど…)
28mm F2.2 SS:1/30 ISO:2000 (Multi shot NR)
ちょっと変わり種の作例を。
マルチショットノイズリダクションという機能が搭載されていて、これは連射を何枚か合成して高感度ノイズを減らすというものです。主観では静止物に限りますがISO4000くらいまでは実用できる印象です。
また通常時でも輝度ノイズこそ出るもののカラーノイズは少なくディテールも残るためISO1600くらいまでは使えます。(参考までに、NEX-6のISO800と同等くらい?)
と、こんな感じで条件次第ではメインの一眼を食ってしまうかもしれないほどのスペックを備えた高級コンデジ、オススメです。
ちなみに初代には前期型と後期型があり、若干UIが違ったりするので購入する際は気にしてみてください。見分けるポイントはレンズ銘板。前期は「Carl Zeiss」で後期は「Zeiss」になっています。