あじれもんの独り言

需要なさそうな記事を少数生産。最近はカメラ沼に。

優しさのかたまり minolta XG-S


お久しぶりです。なんだか開設してから随分時がたっているように感じますが、元々このブログは僕がフィルムカメラを始めたタイミングでやってみたものでした。なので今回は初めて買ったフィルムカメラについて紹介してみたいと思います。

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MD35/2.8 このレンズはやべーですよ

フィルムやるならαのルーツ、ミノルタがいいなぁと思ってXDあたりを探していたのですが、出会いは突然。某フリマサイトでレンズ付き2000円だったので仕様などよくわからず買っちゃいました。シャッターは一応動くということなので。

手にしてから半年近く立つのですが、XG-Sはなかなかいいカメラです。
実はこのカメラを手にする以前にPENTAX SLというのを触らせてもらったことがあるのですが、手にとったXG-Sはそれと比べてとっても軽い。マニュアルカメラは重くて当然みたいな認識だったので驚きました。

ジャンク品として出品されていたので、届いた直後は相応に状態悪かったです。汚れは拭けば取れるので無問題ですが、ダイヤルをどこに合わせてもAEが動いてしまう不具合と、ファインダーのゴミはどうにもなりませんでした。せっかくのアキュートマットなのに美しくないのは残念ですが、安さゆえ文句は言えません。またダイヤルの問題も元々AE向きのカメラとして作られているのでAEを使えばいい話です。なので総合的にはいい買い物だったと思います。ついてきたレンズはカビてました。ばらして掃除したら壊してしまいました(オイ)。

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さて、スペックなどはすでに先駆者の方々がまとめてくださっているのでそちらを見ていただくとして、XG-Sというカメラを一言で表すと「優しいカメラ」という表現がしっくり来るような気がします。まず、小型軽量なので体に優しい。デザインも凹凸が少なく、柔らかな貼皮と相まって持ち心地もソフトです。

メカの感触も全体的に柔らかめ。巻き上げは適度なトルク感で心地よく、明るいマット面とスプリットのおかげでピント合わせも苦労しません。レリーズは上位のXDよりキレの良い動きをしてくれます。

その昔「柔らかい高性能」というコピーで売っていた車がありましたが、その言葉はこいつにも当てはまる気がします。自動化が進むカメラを手に取る人に、ストレスを感じてほしくないという思想が伝わってくるような。

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ファインダーはこんな感じ

露出計はAEと連動で、レリーズボタンをタッチすると適正露出をLEDで教えてくれます。このあたりがいかにもAEを前提に作られたという感じで、追針式の露出計を持つカメラにはわかりやすさで一歩劣ります。
あとは時代なりですがシャッタ速度が1/1000止まりなところも残念ポイントですね。高速限界を超えるとレリーズロックされる仕様なので屋外で絞りを開け気味にしているとシャッターチャンスを逃してしまうこともありました。

(注)そもそもこのカメラはマニュアル露出で露出計が動かないそうです。僕の個体はそもそも不可能ですが…。

 

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正面のランプがイケてる

総じて最初のフィルムカメラとしては割と向いてる機種だと思います。電子化が成熟される前の機種なので故障も多いそうですが、写真機として奇を衒ったところもなく真面目に作られたいいカメラです。あんまり人気なさそうなのでお値段もお手頃でお財布にも優しいです()。

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